面接官必見! 介護職員採用 のコツ 面接時の見極め方
介護業界の人手不足が深刻化する中、介護事業所のみなさまは、日々人材確保に苦労されていることかと思います。数多の求人のなかから自社を選んで応募してもらうには、ターゲット層に併せて工夫をしなければならない時代になっています。 そこでこの記事では、 介護職員採用 のコツを詳しくご紹介しています。 採用ミスマッチを防ぎながら介護人材を確保したいとお考えの方は、ぜひご一読ください。
介護職員採用 が難しい原因
介護に関する職種の有効求人倍率は、他職種と比べると非常に高い水準で3~4倍となっています。
都市部においては、この傾向がさらに強まっています。訪問介護員においては、4人に1人が65歳以上となっており、老々介護となっている実態もあります。それほど介護職員の人材不足は深刻なのです。
また介護人材は他の職種に比べ給与水準が低く、決して楽な業務ではありません。離職率が高くなりがちな上に、需給ギャップにより競合他社との獲得競争も激しくなっています。
そのため介護人材採用の難易度が高まっているといえます。
参考:出典 :介護労働安定センター
介護業界の待遇に不満がある
介護職の業務内容は、移乗や入浴補助など体力を要する業務が多く、食事や排泄の介助も要介護者の健康を維持し、快適に暮らしてもらうためには重要な業務です。
そのため、「仕事量に対して給与が見合っていない」「シフト勤務のため休みが取りにくい」というように、介護業界の待遇に不満を感じている人も多いです。
介護職として活躍したいという思いがあっても、昇給や賞与、休暇制度などに期待ができないと、応募に至らない可能性があります。
各種手当の充実さや有給の消化率が高さなど、求職者の不満や不安を払拭できるようなポイントがあれば、積極的なアピールが求められるでしょう。 要介護者からハラスメントを受け、対応に困ることもあります。
昨今では、カスタマーハラスメント対策も重要ですが、介護職という仕事の難しさも介護人材の採用を難しくしている要因でしょう。
介護職員採用 における課題
介護職の採用には、ミスマッチやニーズの食い違いといった課題があります。 採用活動に反映させるためにも、現状をしっかりと理解しておきましょう。
自社にマッチしない人材からの応募
介護業界においては、慢性的な人手不足のため候補者を即採用としている事業所も少なくありません。 しかしその場合、一時的に人材は充足するかもしれませんが、自社にマッチしない人材を採用してしまった場合、離職率が高くなってしまう傾向があります。
求人票に掲載している情報が不足していたり、採用サイトの求人情報が更新されていなかった場合、上記のようなミスマッチが生じてしまうケースが多く見られます。 採用活動の場では、情報の正確さ・新鮮さが大変重要です。 求人票や採用サイトは最新の情報になっているか常に更新していきましょう。
また、昨今は「プライベートも大事にしたい」というニーズが増えてきており、柔軟な働き方ができる企業が人気です。 日勤のみや夜勤のみ、時短勤務など、応募者の希望条件や不安に寄り添えるような受け皿を用意しておくことも大切です。 せっかく採用した介護職員の早期離職を防ぐためにも、念入りに業務イメージの共有やコミュニケーションを心掛け、ミスマッチを減らす努力が必要です。採用プロセスにおける事業所見学も効果的です。
介護職員採用 をするコツ
資格取得支援制度、研修体制強化、福利厚生の充実など、対策を講じることで介護人材の確保につながるでしょう。 ここでは、介護職を採用するコツについて詳しくご紹介します。
1.業務内容や労働環境の詳細は必ず伝える
業務内容や労働環境の詳細をきちんと伝えれば、相手の理解、興味関心を引き出し、ミスマッチを防げます。 たとえば「夜勤のひと月あたりの回数と、実際の業務の流れ」を詳細に伝えることで、応募者が業務内容をイメージしやすくなります。 採用面接時に職場の見学をしてもらえば、職員やご利用者がどのように過ごしているかを判断できます。
また、「離職率が低い」「有給休暇の消化率が高い」「時間外労働が少ない」といったメリットは、積極的にアピールしましょう。自社の強みを的確に掴み、応募者のニーズと照らし合わせることが大切です。
2.介護現場の要望を意識する
介護現場で働く職員の意見を聞けば、現在抱えている課題を明らかにできます。現場で働く職員にアンケートを取り、職場の良いポイントや改善ポイントを把握しましょう。介護現場の現状や課題を理解すれば、改善に向けて対策を考えられます。 また、経営者と介護現場で働く職員とのコミュニケーションにもつながります。
3.研修体制や福利厚生を充実させる
職員のニーズに応じた資格取得支援制度、介護現場の現状や課題に沿った研修体制を強化すれば、人材の定着やスキルアップが期待できます。 多くの職員が資格取得、研修を受けられるよう促し、社内で円滑なコミュニケーションを図れるように努めましょう。人間関係が良好になれば業務を円滑に進めることができ、職場の雰囲気も良くなります。 また、人事考課制度を導入し、上司と部下の間で業務における現状や課題を共有出来れば、上記の研修体制の充実に結び付きます。 スキルアップやキャリアアップのしやすさは、求人を魅力的に伝えられるポイントの1つです。
4.介護職員向けの求人サイトを充実させる
求職者から自社を選んでもらうには、採用サイトの内容を充実させることが重要です。介護職への就職・転職を考えている人は、企業のWebサイトを隅々までチェックする傾向にあります。そのため、求人情報が少なかったり、応募要件が書かれていなかったりすると、働くイメージを掴みにくい場合もあります。 どのような情報が書かれていれば応募したくなるかを求職者の目線に立って考えましょう。
5.無資格・未経験者を積極採用する
資格や経験のハードルを低くすれば、新規参入を見込める可能性があります。未経験者を採用する際は、ご利用者の気持ちに寄り添える優しさや適宜対応できる柔軟性があるかをチェックしましょう。無資格・未経験の人は介護現場での動き方を掴めていないため、チームでサポートする姿勢が求められます。
未経験者でも活躍できるよう、チャレンジ精神を推奨できる職場環境を整えましょう。求人には「業種・職種・社会人経験不問」というように、具体的な応募資格を書くようにすると、求職者が「自分でも応募できる」と思えるようになります。
面接官の役割とは
まず、面接官とはどのような役割なのかということを正しく理解しておく必要があります。ここでは、面接官の役割について解説します。
応募者が適正人材かどうかを見極める
面接官の最も大きな役割のひとつは、応募者の見極めです。履歴書や職務経歴書では、記載内容の正否や対人スキルまでは判断できません。
面接の応答では、話し方、聞き方、表現力、表情、立ち居振る舞いなど文字には表れない非言語コミュニケーションによる数多くの情報が得られます。また、書類に記載されている事柄を深堀りすることができるのが面接の機会だからこそ、面接前に閲覧可能な履歴書や職務経歴書などについては、漏れなく目を通しておいたほうがよいでしょう。
PRを行う企業の顔
応募者にとって、実際に就職するまでその企業の「内側」に触れる機会はほとんどありません。そうした意味で、面接官は企業の印象を大きく左右する存在となります。応募者は面接官を通して、企業の内実を見ようとするでしょう。
面接後に「想像以上に良い会社だった」という好印象を持って就職への意志を強くするのか、その逆の思いを持つのかは、面接官の対応にかかってきます。面接官の不適切な発言を不快に感じて、SNSへ書き込む応募者もいないとは限りません。
面接官は「企業の顔」としての責任を自覚し、自分の発言や行動がもたらすリスクについても、十分に注意しなければならないでしょう。
介護職員採用 面接時の重要な質問の代表例
限られた時間を効率的に使うことを意識し、場の空気を和らげる質問、核心に迫る質問などを使い分けられるよう時間配分を考えます。採用基準に合う人物かを見るために、スキル・経験・志向性などバランス良く情報収集すると同時に、どこを掘り下げるのかについても留意します。
採用企業が応募者について詳しく知るためによく聞く質問の代表的なものを詳しく解説します。
面接時の重要な質問の代表例① ~今までで一番成功したことは何ですか?~
・これまでで一番誇りに感じている仕事は何ですか?
・これまで自分が成し遂げた最大のものを教えてください。
・重要な目標を達成した経験を聞かせてください。
面接時に「成功体験」を聞く意図とは、これまでの実績や成果について、応募者が何に価値を見出し、重要だと感じるかを見極めようとするためです。
応募者の取り組み方や姿勢を知りたい。それがこの質問で確認したいことです。そのため、応募者が自身に課した目標に対してどのように向き合ったのか、その成功までの過程を確認しましょう。
- 応募者の人柄を知る。
- 面接時に一番知りたいのは、実は成功経験そのものではありません。むしろ、それに対してどのように応募者が「自分事として」関わったのかということを知る必要があります。
- 「こんな成功をしました!」という自慢話を聞きたいのではなく、その成功をどのように成し得たのか。それを知ることで、応募者の仕事への責任感や取り組み方を推し量ることが出来ます。
- 応募者の意欲の高さ、目標に対する取り組み姿勢の程度を知る。
- 大切になるのが、「自分事として」関わったのかということ。
- これは「チームへの関わり方」と言ってもよいでしょう。そのチームとしての成功に、応募者がどのように関わったのかということと、応募者自身のチームでの立ち位置を深く掘り下げていきます。
- 成功からの学びとその活かし方を知る。
- 応募者が語る成功体験。それが成功したのにはどのような理由があるのでしょうか? その体験を自身で評価できているか? 評価ができないということは、それはつまり「他人事として」物事を見ている証拠となり、チームへの関わり方では当事者足りえないこととなります。
面接時の重要な質問の代表例② 働く上でモチベーションを上げるものは何ですか?
・仕事をするうえで、あなたのモチベーションを高めるものは何ですか?
・どのようなときに、仕事に対するモチベーションが下がりますか?
・仕事のやりがいや自己成長を感じられることと、昇給や昇給など他者からの評価、あなたのモチベーションが高まりやすいのはどちらですか?またその理由も教えてください。
一般的にモチベーションとは、「やる気」「意欲」「動機」などの意味で用いられる表現です。 ビジネスにおいては仕事への意欲を引き出す動機付けとして用いられます。 モチベーションは目標達成を目指す原動力や個々の主体性を発揮する源となります。
- 自己管理能力を確認する
- この質問では、モチベーションが下がる原因と一緒に確認する場合があります。 介護福祉職は感情労働といわれているため、モチベーションの維持・向上を大切なスキルだと位置づける事業所もあるようです。
- 仕事へのモチベーションを保つ方法や、モチベーションが下がった時の回復方法を確認するようにします。
- 自分自身でモチベーションを管理できる人は、目標設定が上手く、目標を達成するための道筋を描くことができます。 自らモチベーションを高めて、実際に行動を起こすことで、自己成長意欲を自ら高める人も多いでしょう。
- 候補者のモチベーションの源泉が役割と合致しているかどうかを知る。
- 募集職種に関連した役目や経験が、候補者にとって自然にやる気を起こさせるものであるなら、その人は企業の求める候補者といえるでしょう。
- 例えば、採用面接において、人や社会の役に立つことができることにやる気を感じると答えた場合、面接官は、募集職種と候補者が求める職場環境に類似点を見出すことができます。
面接時の重要な質問の代表例③ 応募者側からの質問を促す
・弊社のホームページや求人票は見てこられましたか? 求人内容に何か不明点はありませんか?
・仕事内容についてイメージはできましたか? 不明点や質問はありますか?
応募者側からの質問は、志望動機や自社への風土、求人内容に対する理解度確認にもなるので、応募者からの質問を確認するように心がけましょう。
また面接官からの質問だけでは、応募者側で言い足りないことを最後に伝えたいという場合もあるため、「最後に何か伝えたいことないですか」と確認するとよいでしょう。
まとめ
良い人材の採用するためには、応募者に好印象を与える必要があります。企業人であることをわきまえた清潔感のある服装や、開始・終わり・お礼などのあいさつをしっかり行うことは、面接官としての基本です。
応募者の話を聞くときには、傾聴の姿勢を意識し相手への共感を示すことで円滑で実りの多い面接が実現します。面接はより良い人材を採用するために実施することから、応募者のマイナス点ではなくプラス点を見いだす、自社の事業に寄与できる可能性を探るという視点を持つことを忘れないようにしましょう。
また、採用のミスマッチを回避するため、自社の社風や採用方針を明確に説明し、面接の時点で応募者に十分理解してもらうことも面接官の重要な仕事です。
慢性的な人材不足に悩む介護業界ですが、人材確保が最優先となってしまっている事業者も少なくありません。社内分析、市場の動向など、一度求人のための基本に立ち返った上で、より優秀な人材の獲得を目指しましょう。
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