夜間対応型訪問介護とは？　サービス内容、利用方法について解説

2025年1月9日 2025年1月9日

sunaga

夜間対応型訪問介護は、夜間の時間帯に提供される訪問介護サービスです。

2006年4月の介護保険制度の改正により創設されたもので、訪問介護員（ホームヘルパー）等が夜間、自宅に訪問してくれる介護サービスです。　要介護状態となっても、24時間安心して在宅生活が継続できるよう、主に18時から翌朝8時の夜間に定期的に各自宅を巡回する「定期巡回」を行います。また、夜間の定期巡回に加え、利用者から通報を受けて都度訪問する訪問介護「随時対応」を組み合わせたサービスです。

こちらでは、夜間対応型訪問介護のサービスの内容と利用方法、その費用について詳しく解説していきます。

Table of Contents

夜間対応型訪問介護のサービス内容

夜間対応型訪問介護で受けられるサービスは、以下３つになります。

定期巡回サービス

ホームヘルパーが夜間、定期的に利用者の自宅を訪問し、１回の訪問につき約30分程度で以下のようなサービスを行います（訪問時間や回数は、ケアプランであらかじめ決められた内容になります）。

安否確認
排泄介助
体位変換
おむつ交換　など

随時対応サービス

転倒して自力で起き上がれない時や、急に具合が悪くなってしまった場合に、利用者のケアコール端末※からの通報に応じて、ヘルパーが随時訪問するサービスです。

※ケアコール端末とはボタンなどの手軽な操作で、オペレーターに直接連絡できる機器になります。

1回の訪問は30分が目安となっており、サービス時間帯内であれば何度でも利用できますが、その都度費用が発生するので注意が必要になります。

なお、夜間対応型訪問介護では医療面の対応も想定されることから、サービスを提供する介護事業者は、訪問看護ステーションや主治医と連携しています。

オペレーションサービス

オペレーションセンターにいるオペレーター※が利用者からの通報を受け、通報内容をもとに対応方法を判断するサービスです。

※オペレーターは、看護師や介護福祉士、医師、保健師、社会福祉士、ケアマネジャーなどの資格取得者になります。

オペレーターは面接や訪問するなど、あらかじめ利用者のお身体の状況や環境を把握しており、通報を受けるとその内容も含めて、下記の判断をします。

ホームヘルパーの派遣（ホームヘルパーが訪問すると、随時訪問サービスの費用が発生します）
主治医への連絡
救急車の手配
対応方法の提案

なお、オペレーションセンターを設置していない事業所もあるので、確認が必要です。

夜間対応型訪問介護
引用元：厚生労働省

夜間対応型訪問介護の対象者

夜間対応型訪問介護は要介護認定を受けた方が対象で、利用する事業者と同一の市町村に住んでいることが条件になります（要支援1あるいは要支援2の方は利用できません）。

また、有料老人ホーム（特定施設）、グループホーム、（看護）小規模多機能型居宅介護、定期巡回随時対応型訪問介護看護のサービスは併用できません。

※（看護）小規模多機能型居宅介護、定期巡回随時対応型訪問介護看護はこちらで詳しく解説しています。

参考記事：小規模多機能型居宅介護とは？　サービス内容について解説

参考記事：看護小規模多機能型居宅介護とは？　サービス内容について解説

参考記事：定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは？　サービスの内容を解説！

夜間対応型訪問介護自己負担額の目安

オペレーションセンターが設置されているかどうかで、料金が異なります。設置されている場合は、基本サービス費に加えて、定期巡回、随時対応の回数分の費用がかかります。

オペレーションセンターを設置する事業所を利用する場合	月額基本料金　＋　利用回数や事業所の対応により以下が加算
月額基本料金	989円/月
定期巡回	372円/回
随時訪問・ヘルパー1人	567円/回
随時訪問・ヘルパー2人	767円/回
24時間通報対応加算	610円/回

オペレーションセンターを設置しない事業所を利用する場合	月額基本料金のみ
月額基本料金	2,702円/月

オペレーションセンターを設置しない事業所を利用する場合は、夜間に他の訪問介護の併用ができません。
24時間通報対応加算とは、夜間ではなく日中にオペレーションサービスを利用した場合にかかる費用となります。日中の対応は全ての事業所が可能ではなく、対応できる体制を整えている事業所のみで利用可能となります。
上記表の費用は、自己負担1割の場合です。
地域区分により費用は若干異なります（上記表は地域単価10円で計算しています）。